インドネシアのクラブミュージックが知恩院に?ミッドナイト念仏は風営法に違反する?しない?
いまさらながらミッドナイト念仏に行きました。出がらしも出がらしですが、せっかくなので記事に残しておきます。
「おい映画関係ないじゃないか!」と言われそうですが、音楽エントリとしてお届けできればと思います。
ミッドナイト念仏とは?
みなさんご存知ですが、一応ご紹介。
京都は知恩院にて年に1度行われるイベント。
入退場自由で入場料無料。一晩中ポクポクし放題。
……という認識で最初は良いと思いますが、本当はカチッとした宗教行事です。写真撮影も絶対NGです。詳しいことは割愛しますが、本当は浄土宗の真面目な行事。ただお固くしていても仕方ない、という思いからカジュアルな窓口として「ミッドナイト念仏」というネーミングが施されたのでしょう。会場の三門楼上は国宝なのでそこにお邪魔することができるだけでも十分価値がありますよ。
木魚のBPMにジャカルタの風を感じる!
お目当ての木魚ですが、なんとなくどこかで聴いたことある気がする。
こういう風に書くとノスタルジックでゆったりとしたものを想像されるかもしれませんが、 決してそういうわけではなく、想像以上にテンポが速い。すごいなこれ。速い速い。心音のBPMを遥かに上回る勢い。
なんだろう。どこか東南アジアの魂を感じる。これは……これは…………?!
ファンコットだ!
そう。このビート、この速さ。これはインドネシアで独自の発展をした音楽「ファンコット」に近い!
こんな感じの音楽です、という紹介がてらPerfumeのレーザービームをファンコットの味付けでリミックスしたものを貼っておきます。
ちなみに日本ではDJ JET BARON こと高野 政所がこの分野でのフロントに立っています。
著作権的にグレーな投稿なのでハッキリとはわかりませんが、上のPerfumeのremixも "jetbarong" というアカウント名から察するに高野 政所によるものではないのかなあと思います。
5,6年前にTBSの今は無き「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」でスタジオライブなんかもしていましたね。探すとどこかにアップされているかもしれないので気になる方は探してみてください。
インドネシアはほとんどがイスラム教なので仏教とはあまり関係ない気がしますが、ビートの中毒性と木魚の精神的没入。両者の根底には同じ原理が働いているのではないでしょうか。ちなみにあまりに早すぎるとお坊さんがテコ入れしてくるらしいです。
「ファッキン・テンポウ!!」とまくしたてる映画『セッション』のJ・K・シモンズみたいな感じですかね。同じスキンヘッドだし。(いやお坊さんのことスキンヘッドって表現していいのかな?)
ただし、 "faster ! " (もっと速よ!) ではなく"slower!!" (もっとゆっくり!) とセッションとは真逆のことを要求されます。さすがお寺。穏やかだ〜。
実際どうだった?
これまでの文章は実は木魚を実際に叩くまでの僕のコメント。
というのも、このミッドナイト念仏、かなりの行列ができています。いままでの悪ふざけは並びながら本堂から漏れだすビートに耳を傾けて前情報を元に考えていたものなんですね。こんなアガるFUNKOTと同じようなBPM、思わず踊っちゃうんじゃない?「踊っているね?」とbonoboや青山蜂よろしく摘発されちゃうかも?と勝手に心配してましたが……
全然そんなことはないです。極めて厳かでそんなチョケたことは一切できる雰囲気ではないです。
否。空気なんて読まなくても身体は揺れません。三門楼上でお念仏が絶えず唱えられるという威風堂々たる空間においてそのような浮ついた気持ちは一切沸いてきませんでした。余計なこと言って本当にすみませんでした。 風営法?全然セーフです。
京都の冷える夜。行列に疲れ途中で「 1ポク(いっぽく)だけして帰ろ」と斜に構えていたのですが、気づけば時間があっという間に過ぎていました。恐ろしく罰当たりにカジュアルなスタンスで参加したにもかかわらず、1時間くらいは木魚を叩いていたと思います。軽い気持ちでいくと逆に終電を逃してミッドナイトぶっ通すことになりかねません。体調とか、次の日の予定とか、そういったものをしっかり整えておかないといけないと思いました。
さいごに
まずは関係各所のみなさま、余計な茶化し方をして本当にすみませんでした。
僕もしっかり木魚叩いて念仏唱えたので許してもらえないかなと思います。
次にミッドナイト念仏にこれから参加しようと考えている貴方へ。是非オススメなのでそのまま足を運んでほしいのですが、寒い京都の夜で行列を待たなければいけないという点にだけお気を付けて!

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